タグ「カリン」が付けられているもの

カリンの食べ方は?

karin (4).jpg


「カリン」というとどんなイメージがあるでしょうか?
「のど飴」や「シロップ漬け」を思い浮かべるかたもいますね。

カリンの旬の季節は10月~11月頃です
カリンの果実に含まれているアミグダバリンという成分が、
咳や痰、ぜんそくなどの、のどの炎症によく効きます。

また、インフルエンザの予防にも効果的だといわれています。


karinsyu-thumbnail2.jpg


■カリンの食べ方は?

1.カリンの選び方
カリンのおいしい食べ方の前に、
まずはおいしいカリンを選ぶ時のポイントをご紹介します。

・色はムラがなく全体的にきれいな明るい黄色になっているものがよい

・まだ完熟していない=黄色になっているものがない場合は、
表面がスベスベしていてツヤがあり傷がないものを選ぶ

・手に持ったときにずっしりと重みを感じるものがよい

・香りが強いもの、独特の甘い香りがするものを選ぶ

2.追熟のさせ方と保存方法
まだ、完熟していないものは追熟をさせます。
カリンは冷蔵庫に入れる必要はありません。

新聞紙などに包んで風通しのよい場所に置いておき、
キレイな黄色に染まり香りがしてくるまで待ちます。

3.カリンの食べ方
カリンは皮も実も非常に硬く渋みもあるため、
生のままで食べることはできません。

完熟させたら加熱します。
カリンの代表的な食べ方は以下の通りです。

・カリンジャム
ペクチンを多く含んでいますので、ジャムには最適です。
加熱することによりトロミがでてきますし、渋みも消えます。
色もきれいなオレンジ色になりますよ。

毎朝、カリンジャムを食べると、
風邪をひきにくくなりますのでお勧めです。

・カリン酒
香りがとてもよいので、
カリンの果実酒は昔からとても人気があります。
お湯割りや炭酸割り、オンザロックでおいしくいただけます。
私も作ってみましたが、最高に美味です。
>>カリン 果実酒の作り方

・カリンシロップ(ハチミツ漬け)
お子様がいるご家庭にお勧めなのが、このカリンシロップ。
カリンとハチミツだけで完成します。
保存もできますので急なのどの痛みや咳などの時に重宝します。

そのほか、お菓子にいれたり、砂糖漬け、ゼリー、
お料理のソースにするなどの食べ方もあります。

ぜひ挑戦してみて下さいね。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培

カリン 盆栽の育て方

karin21.jpg
カリンは果樹として昔から人気のある木ですが、
盆栽でも楽しむことができます


小さな盆栽に、大きな実がついている姿も面白く、
カリンの樹皮もとても魅力的です。

年月が経つと、カリンの樹皮は鱗のようにはがれていくため、
独特の模様を出してくれるようになります。

また、春にはピンク色の花を咲かせるので、
1株で3度も見どころのある盆栽となります。

根張りもよく、寒さに強く丈夫で、盆栽初心者の方にもお勧めです。


karin01.jpg

karin20.jpg
花も木肌も美しいです


■カリン 盆栽の育て方

・栽培環境
風通しがよく、日当たりの良い場所で育てるようにします。
カリンは、もともと乾燥には強くありません。

盆栽となると土の容量が極端に少ないため、
乾燥を早める西日には当てないようにします。

耐寒性は強いのですが、寒風には当てないように注意します。

・植え付け・植え替え
植え付け・植え替えの適期は、
2月中旬~3月上旬か、9月中旬~10月中旬頃です。

その他の盆栽と、基本の植え付け方は同じです。
植え付けに使う用土は、赤玉土の単用が基本ですが、
赤玉土6と砂2と腐葉土2を合わせたものでも大丈夫です。

カリンは実と樹皮を楽しむ盆栽です。
どのような樹形に仕立てるとしても、
樹皮が美しく見える側を正面にして植え付けます。

カリンは根の生育が旺盛なため、
小さな鉢に植えている場合は、毎年植え替えるようにします。

少し大きな鉢に植えていても、2年に1回は植え替えるようにします。
植え替え時の根の整理は、思い切って行っても問題ありません。

・水やり
水切れしないよう、土の表面が乾いていたら、十分に水を与えます。
特に、結実した後に水切れを起こすと、実が大きく育たなかったり、
途中で落ちることがあるので、注意しましょう。

・肥料
2月と9月に、有機質の固形肥料を与えます。
窒素・リン酸・カリのうち、
リン酸とカリが少し多い肥料が良いです。

karin23.jpg
小品盆栽 ミニ盆栽 カリン C)いよじ園 楽天市場店
いよじ園さまには、素敵な盆栽が多くあります


・剪定
・植え替え時の剪定
基本の剪定は、植え替えと同じタイミングで行います。
カリンは短枝に花芽がつくため、短枝を中心に残すようにします。

すでに花芽が確認できる枝は残すようにし、
前年に伸びた枝を2節~3節残して切ります。

下の方の枝は、3節~4節と、少し長めに残しておくと、
樹形が整いやすくなります。

その他、混み合っている部分の不要な枝などは、
付け根から切って整理するようにします。

・6月の剪定
6月頃、春に伸び始めた枝の生長が止まったら、また剪定を行います。
この時は、伸びた枝の先端を少し切り詰めておくようにします。

カリンは、幹の途中から発生する枝や、徒長枝が出やすいので、
もし見つけたら根本から切っておくようにします。

放っておくと、養分をとられてしまうだけでなく、
樹形も崩れ、風通しや日当たりが悪くなることがあります。

・摘果
カリンは実も見どころですが、
盆栽の場合、株に対してとても大きな実がつくことになります。

そのため、結実したものをすべて大きくしてしまうと、
株が疲れて樹勢が弱ることがあります。

小さな盆栽であれば、1個~2個、
大きな盆栽でも、4個くらいを目安に実を残すようにします。

結実した後、残す実を選び、他はすべて摘み取ります。
また、1か所に複数の実がついている場合は、
1つだけ残して、あとは摘果しておくようにしましょう。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?
・カリン 種からの育て方

カリン 種からの育て方

karin300004.jpg
カリンは、果実から採った種を育てることができます、
ただし、花が咲くまで8年くらいかかります(画像:季節の花300)


実が収穫できるまでは、10年以上かかると言われています。
発芽し育てば幸いという気持ちで試してみることをお勧めします。


[カリン 種からの育て方]


■種の採取

カリンの実から、スプーンなどを使って
種を傷つけないように、取り出します。

取り出した種は、果肉を取り除いて、水でよく洗います。
洗った後は、キッチンペーパーなどで軽く水分をふき取り、
種の表面を乾かしておきましょう。


■寒さに当てる

一定期間、種に寒さを体験させると、発芽させることができます。
これはカリンを含めた、バラ科の植物に多い性質です。

寒さを経験させる方法としては、2種類あります。

・冷蔵庫に入れる
タッパーやビニール袋など、ある程度密閉できる容器を準備します。
容器に、ココピートや土、水苔などを、湿らせて入れ、種を埋めます。

フタを閉め、4度を保てる場所(冷蔵庫など)に入れて春を待ちます。
寒さに当てるのは、だいたい1か月~2か月ほどです。

この方法をとることで、寒くない時期に種を手に入れた場合、
疑似的に冬を経験させることができます。

種は土の中と同じ環境に置く必要があるため、
種に光が当たらず、適度に湿り気を保てる状態を作るようにします。

・自然に任せる
鉢やポットに土を入れ、そこに種をまきます。
その状態で、冬の間戸外に置くと、自然に冬を経験することができます。

置いておくのは日向でも問題はありませんが、土が乾燥しやすいので、
土が乾いた時、水を与えて乾かないようにしましょう。
発芽までは湿り気が必要です。


karin (2).jpg
花が咲いたら、もうすぐです


■種まき

冷蔵していた種を、春になったら鉢にまいてみましょう。
時期は3月~4月頃で問題ありません。

カリンは暑さにあまり強くないので、
夏場は避けて種をまく方が無難です。

地植えで育てる場合、育てる場所に直接種をまくより、
ある程度まで育つまで、鉢植えで育てた方が管理が楽になります。

鉢は4号~5号でじゅうぶんです。
鉢の底には鉢底石を敷いて、水はけを良くしておきます。

市販されている種まき用土や草花用の培養土を使います。
1粒まいて絶対に発芽するとは限らないので、
1鉢に3粒~5粒くらい、種が重ならないようにまきましょう。

種が隠れるくらいに土をかぶせ、
土を湿らせるように水をたっぷりと与えておきます。
発芽するまでは、土があまり乾燥しないように注意します。


■育苗

環境によって発芽までの日数は変わります。
2週間~1か月で発芽する場合もあれば、
なかなか発芽しない場合もあります。

中には、1年か2年経って発芽したという例があります。
発芽するまでは、水分のみ与えるようにし肥料は与えません。

・間引き
複数の種が発芽した場合、途中で間引きを行います。
発芽してすぐに間引く必要はありません。

本葉が5枚以上くらいになったら、
育ちの良いものを残して、あとは間引きます。

間引いた分も、保険として別の鉢に植え替えておきます。

・肥料
1年目は、無理に追肥をする必要はありません。
2年目以降は、春と秋に追肥をしましょう。
生長速度などを見ながら追肥することで、バランスよく育ちます。


karin (1).jpg
良い香りの実ができますように


■鉢増し

1年育ててみて、鉢の底から根が見えてきた場合は、
12月~4月までの間に、一回りか二回り大きい鉢に植え替えます。

その時に使う用土は、市販されている培養土か、
赤玉土6と腐葉土4をよく混ぜたものが適しています。


■植え付け

丈が50cm以上に育ったら、定植しましょう。
11月~12月か、3月~4月が植え付けの適期です。

一般的に、地植えより鉢植えのほうが、結実までが早くなります。
植え付けた後の管理は、普通の苗木を植え付けた後の管理と同じです。

■参考
・マルメロとカリンの違いは?
・カリンの育て方 庭植え|剪定での切り戻しがポイント
・カリンの育て方 鉢植え|初夏に針金をかけて栽培
・カリンの食べ方は?

karinB.jpg
カリンのまだ青い実


karintubomi.jpg
カリンのつぼみ

カリンは4季おりおりの姿が美しい果樹です。

カリンは生のままでは固くて食べられませんが、
カリン酒、ジャム、蜂蜜漬けにすると美味です。

カリンの実には、"カリンポリフェノール"という成分が含まれていて、
昔から咳止め、痰、のどの炎症を鎮める効果があるとされてきました。
のど飴にもカリンエキスが入っているものもあります。

また、淡紅色の花や黄色の実が美しいだけでなく、
果実からは、よい香りが立ち込めるので、
部屋に1本あると、とっても楽しめます。


[カリン 鉢植え育て方]

植え付け時期場所

植え付け管理
カリンの植え付けは、3月に行います。
赤玉土(小)5:腐葉土3:川砂1の割合で混ぜた用土か、
市販の培養土を用います。

斜めに植えつけ、鉢と同じ高さで切り戻します。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
模様木風に仕立てるのが一般的です。
新梢がまだかたまらない6月~7月に、
立ち枝を広げるように針金をかけます。

針金をかけると生長が抑制されるため、
短果枝もよく出ます。

・剪定
1月~3月上旬に剪定を行います。
側枝を切り、長すぎる新梢は1/3くらいで切り詰め、
実をつける短果枝を多く出させます。
枝が混んでいる部分は、元から取り除きます。

・水やり
表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えます。

・施肥
12月に、固形の有機質肥料を3~4個施します。


karinx.jpg
カリンはこのように生長する力がある


・収穫
果実が黄色く色づき、よい匂いがしてきたら収穫できます。
実が固いうえ、すっぱいので生食できませんので、
果実酒、砂糖漬け、ジャムにするとよいでしょう。

果実酒は、焼酎(ホワイトリカー)1.8Lに、
カリン1kg、氷砂糖350gで半年以上漬けます。
カリンを輪切りにして、ハチミツ漬けにしても良いでしょう。
咳や痰、のどの痛みに効きます。

>>カリンの苗を見てみる

karinA.jpg
カリン、いよいよ色づいてきました


karinhana.jpg
カリンの花も可憐


カリン(花梨)は中国原産で、バラ科の落葉高木です。
ぺルシャ原産のマルメロとよく似ていますが、
果皮の表面に毛が生えているのがマルメロで、
カリンは毛が生えていません。

カリンは、"お金はカリン(借りん)"に通じ、
表の庭に植えるとたいへん縁起が良いとされています。


カリン 庭植え育て方

栽培条件品種選び方

・栽培条件
冷涼な気候を好むため、
リンゴの栽培適地とほぼ重なります。
関東以北や、中部地方の高地などが栽培適地です。

暖かい地方では、生育が旺盛になるため、
生理落果が多くなってしまいます。

日当たり、風通し、水はけがよい場所を好みますが、
適度な湿気も必要です。

・品種選び
カリンには品種がなく、自分の花粉で結実するので、
1本植えれば収穫できます。


植え付け時期場所

・植え付け
カリンは12月、または3月に植えつけます。
接ぎ木部分がしっかりとした苗を選びます。

直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、掘りあげた土の半量に、
腐葉土か、堆肥と油かすを混ぜて埋め戻します。

その上に何も混ぜていない土を埋め戻し、カリンを植えつけます。
植え付け後は水をたっぷりと与え、50~60cmの高さで切り戻します。

・植え付け場所
カリンは樹高が高く、10mになることもあります。
しかし、あまり広がらないため、
幅4m、奥行き2mほどのスペースがあれば、
植えることができます。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主枝を2~3本出した立木仕立てが一般的です。

カリンの枝は角度が狭く、裂けやすいため、
枝の角度が広い新梢を主枝候補として残し、
角度の狭いものはもとから切ってしまうのがコツです。

・剪定
剪定は12月~1月に行います。
新梢を切り詰め、強めに剪定します。

先端は切り詰めます。
新梢は、花芽の先に葉芽を10芽ほど残して切りつめます。
徒長気味の枝は、1/2ほどを切り返して、短果枝を多く作ります。

中・短果枝は先端に花芽がついているので、
そのままにしておきましょう。

樹の内部にも日が当たるように、
混んだ部分は元から間引きます。

・施肥
カリンは無肥料でも栽培できますが、
土がやせてきたと感じたら、
12月~1月頃に化成肥料や配合肥料を施してあげましょう。

摘蕾摘果
カリンは着果数が少ないので摘果の必要はありませんが、
奇形のものや、虫害にあったものは早めに取り除きましょう。

・袋かけ
6月下旬までに袋かけをするとよいです。
袋かけにより、シンクイムシの被害を減らすことができます。

・収穫
果実が緑色から黄色に変わり、
独特のよい香りがしてきたら収穫します。
収穫は、植え付けから4~5年目が目安です。


karinsyu300.jpg
カリン酒も美味、のどや風邪に効きます

>>カリンの苗を見てみる