ポポーの実
ポポーの花は、緑色からこげ茶色に変わる
ポポーはアテモヤやチェリモヤといったバンレイシ科の果樹で、
トロピカルフルーツとされていますが、
温帯原産のため耐寒性が高く、
日本でも育てやすい果物です。
[[ポポー 庭植えの育て方]
■栽培条件と品種の選び方
・栽培条件
耐寒性が強いとはいえ、もともとがトロピカルフルーツのため、
庭植えができるのは関東以西となります。
実生もよく発芽しますが、収穫できるようになるまで、
時間がかかりますので、苗木を買い求めたほうがよいでしょう。
・品種選び
ポポーは自分の果実では結実しにくいので、
開花期の近い2品種以上を選んで植えます。
「ウェルズ」と「NC1」、
早生なら「ウィルソン」と「タイトゥー」、
などの組み合わせがよいでしょう。
■植え付け時期と場所
・植え付け
ポポーは直根が深く伸びて大木となるため、
根が深く張れるように、植え穴は深めに、
50cm以上掘ってから植えつけます。
乾燥を嫌うため、元肥を入れて植えつけた後は、
マルチングをしておきましょう。
苗を植えつけて2年くらいは、
生育がゆっくりしていますが、
成木になるに従い樹勢が強くなっていきます。
・植え付け場所
日当たりの良いところで地下水が深く、
水はけのよい肥沃な場所を選びます。
やや粘土質の用土を好みます。
ポポーの枝はやわらかく折れやすいのと、
落果をできるだけ防ぐために、
強風の当たらない場所が適しています。
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方と剪定
ポポーの剪定の時期は、幼木のころは8月~9月、
成木になってからは12月~1月にします。
新梢を半分に切り戻して自然形を作ります。
枝が立ち上がりやすいので、樹形ができてからは、
混み合った場所で内側に出る枝や、
立ち上がる強い枝などを間引き剪定をし、
日当たりがよくなるようにします。
葉が落ちてから、結実した先に、
2芽くらい残して、切り戻しておきます。
・施肥
開花後の5月頃と、実が熟し始める9月頃に、有機質肥料を施します。
・受粉
人工授粉を行うと、より確実に結実します。
ポポーの花は両性花ですが、雌しべの方が先に成熟します。
開花後3~4日して、雌しべの機能がなくなった頃に、
雄しべから花粉が出てきます。
受粉する花が茶色に変化した頃、
先に咲いた花の雄しべの花粉を柔らかい筆で受粉してあげます。
・摘蕾と摘果たくさん結実したら、
7月頃に、葉数10枚につき1果を目安に摘果します。
・収穫
果実が色づきやわらかくなったら収穫します。
自然落果するまで待ってもよいでしょう。
収穫後、涼しい場所で2~3日追熟させると甘味が増します。
追熟し香りが強くなったころが食べごろです。
縦に切って食べましょう。