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マルメロの育て方 庭植え|袋かけで害虫被害抑えて

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マルメロの果実、芳香を放つ


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マルメロの花


マルメロ(Cydonia oblonga)とカリン。
果実がよく似ているので混同されがちですが、
マルメロはヨーロッパ原産で、カリンは中国原産です。

マルメロの果実は綿毛が生えていて、
カリンには毛がないことで区別できます。

マルメロとカリンの育て方は似ていますが、
カリンは自分の花粉で受粉しますが、
マルメロは自家結実性が弱いため、
収穫を確実にするには多品種の受粉樹が必要となります。

マルメロの果実は固いため生食できませんが、
果実酒や、ジャムやゼリーなどに加工されています。
カリン同様に、咳止めなどに効果があるとされています。


[マルメロ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
マルメロは寒さに強く丈夫で、
リンゴ同様に雨が少なく、夏涼しい気候を好みます。
暖かい地方では、樹や果実の育ちが悪くなってしまいます。

・品種選び
スミルナ、チャンピオン、オレンジなどの品種がお勧めです。
自分の花粉だけでは実をつけにくいので、
多品種を混植して人工授粉が必要です。


植え付け時期場所

・植え付け
接ぎ木の部分がしっかりしている苗を選び、
3月頃に植えつけます。

直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、
掘りあげた土の半分くらいの量に、
腐葉土または堆肥と油かすを混ぜて埋め戻します。
その上に何も混ぜていない土を埋め戻してから、
根を広げて植えつけます。

植えつけたら水をたっぷり与え、
50~60cmの高さで切り戻します。

・植え付け場所
日当たりがよく、水はけのよい場所に植えつけましょう。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主幹形仕立てが一般的ですが、
マルメロは枝が広がりやすいので、U字形仕立ても行われています。
U字形仕立ては、主枝2本を左右に分けて、U字形に誘引します。

・剪定
剪定は1月~3月上旬に行います。
混んだ部分や下枝は元から切ります。

古い枝も元から切り、新しい枝に更新します。
新梢の先端は切り詰めます。
花芽をつけた結果枝も、先端を切り詰めます。

マルメロの花芽は新梢の先につき、
翌年に花が咲き、実をつけます。

・施肥
1月~2月、5月下旬、8月下旬に、
それぞれ緩効性化成肥料を施します。
多肥にならないように注意します。

・人工授粉
マルメロは、自分の花粉だけでは実をつけにくいので、
多品種の花粉で人工授粉をして収穫を確実にするとよいでしょう。

・袋かけ
6月下旬までに袋かけをします。
無袋栽培もできますが、袋かけによって、
シンクイムシの被害を減らすことができます。


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マルメロの蜂蜜漬け


・収穫
果実が緑色から黄色に変わり、
独特のよい香りがするようになったら収穫できます。
収穫は、植え付けから4~5年を目標とします。

>>マルメロの苗を見てみる