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カキ 剪定のコツ

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カキの花


カキ(柿)は国内で一番多く栽培されている家庭果樹です。
寿命が長く、樹齢が600年にもなる木もあります。

カキの実は色鮮やかですが落ち着いた色合いなので、
和室や和風の庭によくあいます。
またシンボルツリーとして洋風の庭にもあると、
変化がついて鑑賞が楽しめます。

果実をいつまでも木につけておくと、木の栄養分が失われ、
翌年の開花、結実が悪くなります。
できれば葉が落ちる前に収穫してしまいましょう。


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雪に映えるカキ


■カキ 剪定のコツ

1.カキの花芽の特徴
カキの花芽は、中ぐらい長さで太く生長した今年枝の頂芽と、
それに続く1~2芽が花芽になります。

秋には葉芽と花芽の区別がつきにくいばあいがあります。
2月ごろになるとはっきりするので、よくわからない時は、
この頃までまってから剪定を行った方が無難です。


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できたてのカキ


2.カキの剪定のポイント
まず今年実がついた枝や細く弱い枝は切り戻します。
並行して伸びている枝、強すぎる枝、
ハサミのように先で枝別れしている枝の一方、
上向きにまっすぐ伸びている枝も間引き剪定をします。

主な枝の先が枝別れしている時は、1本だけを残し、
残した1本の先端を切り詰めます。

花芽がついている枝(結果母枝)は切り詰めません。
しかし結果母枝が多い時は、半分ぐらいを短めに切り詰めます。

切り詰めたことにより結果枝は出ません。
しかし翌年の結果母枝が生長していきます。

徒長枝も2~3芽残して切り戻しておくと、
ここから出た枝が結果母枝になります。
このようにしておくと、隔年結果を防ぐことにつながります。

カキの渋の抜き方

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甘柿の代表=次郎柿


カキ(柿)は甘ガキと渋ガキと2種類あります。
甘ガキは温かい地域、渋ガキはやや寒冷な地域が栽培に適しています。
迷った時は地元の品種を選ぶと育てやすいです。

歳時記に柿の花は夏、柿紅葉や柿そのものは秋と
昔から日本人の生活で季節を感じさせてくれる庭木です。
庭のシンボルツリーとしても楽しめます。


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渋柿のほうがおいしい干し柿になるそうです


■カキの渋の抜き方

1.カキの渋みについて
カキの渋みはタンニンという物質が引き起こしています。
渋抜きの作業は、このタンニンを取り除くわけではありません。

舌が渋みを感じないようにタンニンを不溶化し、
渋く感じるのを防ぐことです。

渋ガキに炭酸ガスやアルコールをかけると、
カキの中にアセトアルヒデドという成分ができます。
この成分がタンニンとくっついて水に溶けなくなります。

2.渋抜きの方法
カキの渋を抜く方法には、アルコール、炭酸ガス(CTSD法)、
樹上・包装脱渋法などがあります。
またドライアイスを使って渋を抜く方法もあります。


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まわし柿はシャーベットにしても美味しいです


3.まわし柿(さわし柿)の作り方
家庭で一番簡単にできるのは、アルコール脱渋法です。
一般に、まわし柿(さわし柿)という方法で
35%以上の焼酎かエチルアルコールを用意します。

渋柿を収穫したらヘタ部分が乾燥しないうちにします。
カキは、タオルなどで汚れをとりサッと磨きます。

これを平たいトレイや盆などに入れて、
ヘタの部分にアルコールを2ccほどたらします。
皮についてしまった焼酎は柔らかい布やティッシュでそっと拭きます。

ビニール袋に入れて空気を抜き封じて、
直射日光が当たらない20℃前後の室内で、
1~2週間置きます。
ヘタが茶色くなったころに味見をして渋が抜けたかを確認しましょう。

とっても甘くて美味しいカキになっています。
熟れすぎていたら凍らせてシャーベットすると美味です。

■参考
カキの育て方 庭植え|塩化カリで大きく甘い実を栽培
カキの育て方 鉢植え|2鉢栽培して毎年収穫

カキの育て方 鉢植え|2鉢栽培して毎年収穫

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まだ青いカキ


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カキの結実


鉢植え用のカキはありませんが、
盆栽でよく使用されるロウヤガキは、
食用になりませんので、注意してください。

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ロウヤガキ


鉢植えのカキの場合、結実は1年おきになりやすいので、
2鉢育てると毎年果実を楽しめます。


カキ 鉢植え育て方

植え付け植え替え

植え付け管理
カキの植え付けは3月に行います。
6~7号鉢以上の深鉢を用意し、
鉢に入る大きさに合わせて太い根を切って植えつけ、
鉢と同じ高さで切り戻します。

植え付け直後は、乾かないように表土にマルチングをしておきます。
最初は樹の生長を優先し、収穫は3~4年後からにするとよいでしょう。

結実してからは、収穫した翌年の3月に植え替え、
その年は樹勢を回復させるために実をつけさせないようにします。

植え替え時には、弱った根や傷んだ根を取り除きますが、
このとき、土を落としすぎて根を傷めないように注意します。


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吊るし柿


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
模様木風に仕立てるのが一般的です。
梅雨の時期の、また新梢がやわらかいうちに、
針金をかけて樹形をつくるとよいでしょう。

・剪定
鉢の高さの2.5~3倍くらいで芯を止めます。

剪定は1月~3月上旬に行います。
春枝と、梅雨以降に伸びた夏枝の間くらいで切り戻し、
側枝も切り戻して伸ばしていきます。

夏(6月中旬~7月上旬)の剪定は、
枝が込み合っているところを切って、整枝します。

・施肥
1月~2月の寒肥、開花前の5月上旬、
収穫前の8月下旬の年に3回、
玉肥を4~5個、鉢の縁に埋め込んであげます。

摘蕾摘果
5月中旬に摘蕾をします。
1枝に雌花3個を目安に、弱い蕾をかき取ります。

6月下旬までに生理落果が起こるので、
6月下旬~7月上旬に摘果を行います。
1枝に1個、1鉢2~5個を目安にします。
病害虫に侵されていない、ヘタの大きな実を残しましょう。

・収穫
果実がオレンジ色に色づいたら、収穫できます。
収穫は果実がオレンジ色に色づいた頃に行います。
果実をいつまでも樹上につけておくと、
養分が使われて、樹勢が弱くなるので、
葉が落ちてしまう前に収穫を終えるようにします。

「太秋」など品種によっては、
熟すと条紋とよばれる黒い筋が入るものがあります。
市場では見た目が悪いと敬遠されますが、
実は甘く熟した証拠なのです。

>>カキの苗を見てみる


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カキの実りは秋を感じさせる


カキ(柿)は日当たりさえ良ければ、
土質を選ばず丈夫によく育つため、
古くから庭先に植えられ、親しまれてきた果実です。

甘ガキと渋ガキがあり、
渋ガキはヘタの部分に焼酎をつけて、
ビニール袋に1週間入れるなどして渋を抜く必要があります。
渋ガキは、渋抜きさえすれば、甘ガキ以上に甘くなります。

カキにはタネのある品種とない品種がありますが、
タネのある品種のほうが生理落果が少なく、多く収穫できます。


[カキ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
甘ガキと渋ガキがあり、甘ガキは関東以西、
渋ガキは東北以南で栽培されています。
暖かすぎても栽培がうまくいかず、
九州の北部が栽培の南限です。

カキは日当たりさえよければよく育つ果樹ですが、
その地域にあった品種を選ぶことが栽培のポイントです。
地域の特産品種はその地域の気候に合っているため、育てやすいです。

・品種選び
カキは雄花と雌花があり、雄花をつけない品種もありますが、
多くの品種では受粉しなくても果実が肥大・成熟します。
受粉しない場合は、種子が入りません。

甘ガキの場合は、受粉して種子が入らないと、
生理落果が多くなったり、
果実が大きく育たなかったり、渋くなったりします。

雄花が少ない甘ガキを栽培する場合は、
雄花を多くつける「西村早生」「禅寺丸」などを混植えしたり、
高接ぎしたりして、人工授粉すると収穫が多くなります。


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カキと雪


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カキのシャーベット


植え付け時期場所

・植え付け
カキの植え付けは12月に行いますが、
積雪が多い地方では3月に行います。

直径50cm、深さ50cmの穴を掘り、
掘りあげた土の半量に腐葉土または堆肥と油かすを混ぜて埋め戻します。

その上に何も混ぜていない土を埋め戻してから、
根を広げて植えつけます。

このとき、細根を傷めやすいので根の剪定は行わずに、
できるだけまっすぐになるようにして浅植えにします。
植え付け後、高さ60cmほどの部分で切り返し、
支柱を立てて固定します。

・植え付け場所
カキは日当たりさえ良ければ土質はあまり選ばず、よく育つ果樹ですが、
有機質に富んだやや粘度がかった土を好みます。

樹勢が強く、大きくなりやすい果樹ですが、
「次郎」「あたご」「西村早生」などを選べば、
4m四方ほどのスペースで栽培できます。


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
立木仕立てと垣根仕立てが一般的です。
垣根仕立てにすると、奥行きが1mほどの狭いスペースでも栽培できます。

・剪定
カキは幼木期の生長が遅いため、
幼木期はあまり剪定しないのがポイントです。

カキの剪定は、夏(6月中旬~7月上旬)と、
冬(12月~2月)に行います。

夏の剪定は、枝が混んできたら行います。
枝が混みあうと日当たりが悪くなるので、
徒長枝や、実のない枝で、
他の枝の邪魔をしているものを取り除きます。

冬の剪定は、枝を減らして養分を集中させるために行います。
枝が混みあった所や、不要な部分を整理します。

取り除く枝は、平行して伸びている枝や、
ハサミ状になっている枝の一方、
まっすぐ上に向かって伸びている枝、
弱い枝、強すぎる枝などです。

先端が枝分かれしていたら、1本を残して他は元から切ります。
また、残した1本の先端は切り詰めておきます。
それ以外の枝の先端は切り詰めません。
カキは枝の先端に花芽がつくからです。

・施肥
収穫後のお礼肥として、
乾燥鶏糞、油かす、化成肥料、硫酸カリの複合肥料を施します。
また、カキはカリを多く必要とするため、
8月下旬~9月に塩化カリを施すと、大きく甘い果実が実ります。

摘蕾摘果
すべての花を咲かせると樹に負担がかかるので、
5月中旬頃に摘蕾を行います。
1枝に雌花が1~2花になるように、
他の雌花は摘み取ります。

枝の元から2~3番目辺りの、
ヘタのよく発達した、下向きか横向きの雌花を残します。
花を摘み取るときは、横に倒すようにすると簡単に取れます。

受粉に必要なので、雄花は摘まないようにします。
ガクが小さいのが雄花、ガクが大きいのが雌花です。

6月下旬~7月上旬には、摘果を行います。
1枝に1果、または葉20~25枚に1果を目安にします。

・収穫
オレンジ色に色づいたものから、ハサミで収穫します。

>>カキの苗を見てみる