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ナシ かかりやすい病気は?

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ナシ、元気に育ってほしいですが


ナシは日本の気候に適しているため育てやすい果樹ですが、
品種によっては栽培が難しいものもあります。

豊水や幸水といった赤ナシが家庭菜園では、育てやすく人気です。


■ナシ かかりやすい病気は? 

比較的全国どこででも栽培されているナシですが、
病気に弱い作物ですので栽培するときには注意が必要です。

かかりやすい病気と対策を、
あらかじめ頭に入れておくと対応しやすいですね。

1.黒星病(クロホシビョウ)
果実に黒い星のようなスス状の胞子が見られ、見かけが悪くなります。
触ると手に黒く残ります。

黒星病も品種によってかかりやすさが異なりますが、
ほとんどの品種で発生します。
「幸水」がもっともかかりやすいといわれています。

◎発病しやすい条件
・花・葉そう基部の病斑が伝染源となる
・病原菌は、降雨によって十分な水分を得ると飛散しやすくなる
・開花から2週間以内に黒星病が発生するとその後多発の危険性がある
・5~6月に気温が低く、雨の多い年は多発しやすい

◎発病してしまった場合
一度発病すると回復しないために実を落としてしまうのが一般的。
しかし、果肉に影響はありませんので、
落とした実を食べても問題ありません。

◎予防策
・春先葉芽、花芽基部の病斑の摘除
・適切な管理
・通気性、排水をよくする
・落ち葉は集めて土中に埋めるなどこまめに処分する
・開花前後の薬剤防除

2.輪紋病(リンモンビョウ)
無袋栽培の赤ナシなどを中心に発生する病気で、
収穫後に追熟する西洋ナシでもっとも被害が大きい病気です。

出荷後にも発病してしまいます。
枝や幹にもイボを形成しながら発病するため、
「イボ皮病」とも呼ばれています。

感染してしまったら感染部分の生命力が弱くなり、
ひどくなると壊死してしまいます。

◎発病しやすい条件
・発病適温は27℃前後
・高温でやや乾燥気味
・かん水量が少なく、生育後期に肥切れをすると多発する

◎発病してしまった場合
枝や幹の場合、感染したものが次々と周りに感染させていくため、発見したらすぐに切り取り処分し

ます。果実に発生している場合、収穫時期まで判断できないため対処できません。

◎予防策
・病気耐性のあるものを選ぶ
・袋がけをする
・梅雨時の防除を徹底する


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木のようすを時々チェックします


3.ナシ 黒斑病
「二十世紀」や「南水」で発病し、それ以外の品種では発病しません。
これまで「二十世紀」が黒斑病に対してもっとも弱かったのですが、
改良に成功し現在の「ゴールド二十世紀」は、黒斑病にかかりにくくなっています。

◎発病しやすい条件
・4~5月は平均気温18℃以上で、一日2~3mm程度の少雨条件が続いた場合
・6~7月は高温多湿が続いた場合
・冷夏長雨の年
・チッ素過多になっている場合

◎対策
病原菌である越冬伝染源を除去することが大切です。越冬伝染源として、
・側枝などに形成されて枝病斑
・短果枝の腐れ芽
・地表面の罹病落葉
などがあります。

果実に袋掛けをし、病原菌から守りましょう。
また、薬剤防除をする場合は、
10日間隔でのローテーション散布が効果的です。

4.胴枯病(ドウガレビョウ)
生態や防除法についてはまだ不明な点が多い病気です。
幹や枝の傷口から感染します。生育状態のよい健全な樹には発生しません。
傷口からのみ発感染するため剪定の時期などに多く発生します。
最悪の場合は樹全体が枯死してしまいます。

・二十世紀
・新水
・幸水
・豊水

■参考
・ナシの育て方 庭植え|棚仕立てで収穫量を高める栽培
・ナシの育て方 鉢植え|樹上で完熟させてから収穫!
・セイヨウナシの育て方 庭植え|摘果を2回に分けて栽培
・サルナシの育て方 庭植え|キウイフルーツに似て栽培しやすい
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