ナシ、日本ならではのみずみずしさ
日本ナシはその名のとおり日本が原産なので、
日本の気候にたいへん良く合っています。
熟すにつれて糖分が増えるので、
皮の色がよく出てから収穫するとよいでしょう。
もともと貯蔵が効かない幸水、新水、長十郎、愛甘水は、
気温の低い早朝に収穫すると新鮮でみずみずしく美味です。
新興は保存が効き、冷暗所で保存すればお正月までもちます。
[ナシ 鉢植えの育て方]
■植え付け時期と場所
・植え付けと管理
6~8号鉢に植えつけます。
根を鉢の大きさに合うように、
太い根を剪定してから植えつけます。
細い根は残して、根が伸びる方向にあわせて広げます。
鉢の底に鉢底網を敷き、
鉢底石を入れてから用土を入れます。
用土は赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1、
または市販の培養土が良いでしょう。
植え付けたら、鉢の高さと同じくらいの高さで、
芽のすぐ上で剪定します。
肥料は、植え付けてから2~3週間後に、
固形の有機質肥料大粒を4~5個、
鉢の縁近くに等間隔に埋めます。
鉢は、日当たりの良い場所に置きます。
ナシは、自分の花粉では受粉しないので、
受粉樹を用意して人工授粉をする必要があります。
日本ナシに、セイヨウナシを受粉してもかまいません。
15℃以上の気温の日に、当日開花した花で人工授粉します。
摘果は、開花から2~3週間以内の5月中旬頃に行います。
全体で2~3果になるようにします。
ナシの花も美しい
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方
模様木風に仕立てるのが一般的な仕立て方です。
新梢の1/2程度で、枝の傾きと逆向きの芽のすぐ上で剪定します。
主枝と競合する枝は、付け根から切り落とします。
さらに下枝も切ります。
・剪定
新梢の中果枝や前年度から出た短果枝の頂芽が花芽になります。
また、わき芽にも花芽がつきます。
1月~2月頃、花芽のつかない長枝は、
1/3ほど切り詰め、短果枝を出させます。
・水やり
ナシは水切れに弱いので、午前中にたっぷり水やりをします。
真夏には、朝夕2回水やりをします。
・施肥
元肥のほかに、毎年春(3月)と秋(9月下旬)に、
固形の有機質肥料大粒を4~5個、鉢の縁近くに等間隔に埋めます。
・収穫
完熟させてから収穫します。
熟した果実は、下から持ち上げるようにすると簡単に果梗から外れます。
未熟な果実は、なかなか外れないので、収穫の目安にしてください。