ヤマモモは生育が旺盛です
ヤマモモは、日本や中国が原産の常緑高木です。
関東地方よりも西の地域で自生しています。
樹勢が強く、放置しておくと巨木になってしまいます。
枝を広げていく開心自然形仕立てで、樹形を整えます。
ヤマモモは根に窒素を固定させる根粒菌がつくので、
肥料成分中で窒素分は控えめにします。
ヤマモモの実は、深い赤色になると自然落果します。
株元のネットを敷いて、木をゆすると効率よく収穫できます。
■ヤマモモを早く収穫する方法
1.ヤマモモの苗の選び方
ヤマモモの苗は実生苗かつぎ木苗がよく店頭に並びます。
実生苗を購入すると、花が咲き実がつくまで15~20年もかかってしまいます。
また実生苗を育てると大きい木になり、管理が大変になります。
苗を入手する時はつぎ木苗を選ぶようにしましょう。
実生苗とつぎ木苗の違いは、株元を確認するとわかります。
もしわかりにくい時は、お店の人に確認をします。
つぎ木苗を育てると5年ぐらいで実がなります。
2.雌株と雄株
ヤマモモは果実がつく雌株と花粉がでる雄株の2種類があります。
理想は雌株と雄株を同時に栽培します。
難しい場合は開花してから雄株を雌株に高つぎしていきます。
3.ヤマモモの人工授粉
ヤマモモの花は4月下旬~5月上旬に花が咲きます。
雄株が近くにあるときは、特に問題ありません。
しかしない時は近くのヤマモモの木から花粉をとって受粉する必要があります。
「森口」や「瑞光」は果実がつきやすいので、おすすめの品種です。
■参考
・ヤマモモの育て方 庭植え|2本植えで、交互に収穫!
・ヤマモモの育て方 鉢植え|適切な摘果と栽培で毎年収穫
おいしい実をつけたいです
ヤマモモは雌木品種です。
確実に受粉させるには、雄木も一緒に入手して一緒に栽培します。
ヤマモモは剪定をしないで放置しておくと、隔年結果になります。
しかし実の数が大変多いので、摘果はむずかしくなります。
実つきのよい年に実がついた枝ごと切り落とし、減らしていきます。
実の色が緑色から暗紫色に変化すると成熟したサインです。
収穫した果実は生で食べたり、ジャムや焼酎漬けに加工して利用します。
病気や害虫に強い果樹です。
やせた土地でも生長するので、育てやすい果樹として人気が高いです。
■ヤマモモの肥料は?
1.ヤマモモの施肥は大切
ヤマモモは根粒菌に光合成で作った栄養分を与えます。
そして根粒菌からは空気中から取り込んだ窒素をもらっています。
つまり「共生」の間柄です。
このような理由から通常では育ちにくいやせ地でも、
ヤマモモは栽培が可能になっています。
そのため積極的に肥料を施す必要はありません。
しかしおいしい実をつけたり、
生長を促すためには肥料は重要になります。
2.肥料の与え方
若い木のうちは、堆肥3kgぐらいとリン酸の多い化成肥料50gほどを混ぜます。
元肥は12月、追肥は3月、お礼肥として8月に与えます。
根粒菌がいるため、窒素分は控えめにします。
成木になったら、骨粉や油粕など有機質肥料を主体に施すと、
安定した実を収穫できる確率が高くなります。
鉢植え栽培の場合は、3月に玉肥を4個ほど鉢のふちに押し込むように与えます。
■参考
・ヤマモモの育て方 庭植え|2本植えで、交互に収穫!
・ヤマモモの育て方 鉢植え|適切な摘果と栽培で毎年収穫
ヤマモモの結実
ヤマモモは、名前に"モモ"がつきますが、
ヤマモモはヤマモモ科、モモはバラ科で、
この2つは全くの別植物です。
よく見ると果実の形が全然違いますよね。
ヤマモモの果実は甘酸っぱく、生で食べるほかに、
ジャムや果実酒などに利用されています。
ヤマモモには雌木と雄木があるので、2本植える必要があります。
開花期には、受粉しやすいように軒下に移動するか、
雨よけをするとよいでしょう。
[ヤマモモ 鉢植えの育て方]
■植え付け時期と場所
・植え付けと管理
3月~4月に、水はけの良い用土に植え付けます。
赤玉土(小)6:腐葉土3:川砂1の割合で混合した用土か、
市販の培養土が良いでしょう。
植え付けたら、鉢の高さと同じ高さで切り詰めます。
ヤマモモは生育が旺盛なので、毎年植え替えましょう。
ヤマモモの果実酒は美味
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方と剪定
剪定は、2月~3月上旬に行います。
主幹と側枝2本を残して先端を切り詰めます。
7月頃に針金をかけて枝を広げ、樹形をつくります。
・摘蕾と摘果
ヤマモモは、隔年結果になりやすい果樹ですが、
1枝に2果を目安に早めに摘果し、
株全体で10果くらいにすると株が消耗せず、
毎年収穫できるようになります。
・水やり
土の表面が乾いたら、水をたっぷりと与えて、
水切れを起こさないようにします。
・施肥
植え付けてから1ヵ月後と、毎年3月に、
玉肥3個を鉢の縁に埋め込んであげましょう。
>>ヤマモモの苗を見てみる
ヤマモモの愛らしい実
ヤマモモは、千葉県以西の太平洋側の山地に自生していて、
樹姿がよいため、庭木や街路樹などによく植えられています。
寒さには比較的弱いですが、暖かい地方なら、
丈夫でやせ地の酸性土壌でもよく育つため、
ほとんど手がかかりません。
雌花を咲かせる樹と、雄花を咲かせる樹があるので、
実を収穫するためには両方の株を混植しなければなりません。
また、ヤマモモは隔年結果が多く、
収穫量が多い年と少ない年が交互になります。
実から育てると果実を付けるまでに15~20年もかかりますが、
接ぎ木苗なら、植え付けから4~5年で収穫できます。
[ヤマモモ 庭植えの育て方]
■栽培条件と品種の選び方
・栽培条件
ヤマモモは、根に根粒菌という細菌がついて、
栄養分を供給してくれるため、やせた土壌でもよく育ちます。
耐寒性はやや弱く、平均気温15度ほどの、
比較的暖かい気候が適しているため、
栽培適地は千葉県以西の太平洋側の暖地です。
・品種選び
ヤマモモには20種類以上の品種がありますが、
実の大きい「森口」「瑞光」が一般的です。
ヤマモモの花
■植え付け時期と場所
・植え付け
3月下旬~4月上旬に植え付けます。
ヤマモモの根はとても傷みやすいので、
根鉢はできるだけ崩さないように注意して植え付けます。
植え付けたら、1/3ほど切り詰め、水をたっぷりと与えます。
・植え付け場所
ヤマモモは寒さに比較的弱いので、
冬でもあまり冷たい風の当たらない、
日当たりのよい場所に植えつけましょう。
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方
樹勢が強く、高木になるので、
2.5mくらいで高さを抑えて、
枝を横に広げる開心自然形仕立てがよいでしょう。
・剪定
剪定は1月~3月に行います。
主枝は2~3本にして軽く切り詰めます。
混み合った部分は、下向きの枝や徒長枝などを、
付け根から切り落とす間引き剪定をします。
樹高が2.5mほどになったら芯を止め、
側枝も切り詰めずに更新剪定で、
樹形を維持していきましょう。
・施肥
根についた根粒菌が栄養分を補給してくれるので、
施肥は特に必要ありません。
・摘蕾と摘果
ヤマモモは、実が大変多くつくので、摘果は無理です。
実つきの多い年(表年)は、実のついた枝ごと切り落とし、
株の消耗をできるだけ抑えましょう。
・収穫
果皮の色が暗赤色になって落ちるので、すぐに拾い集めます。
ネットを敷いておいて、木をゆすって実を落としてもよいでしょう。
>>ヤマモモの苗を見てみる