ハマナスの花
ハマナスの実
ハマナスは、夏に咲く強い芳香を放つ大輪の花が美しい果樹です。
皇太子妃雅子さまのお印でもありますよね。
ハマナスは病虫害が少なく、比較的育てやすい果樹です。
幹や枝に細いとげがあるので、気をつけましょう。
[ハマナス 庭植えの育て方]
■栽培条件と品種の選び方
・栽培条件
本州北部から北海道にかけての海岸に自生し、潮風と寒さに強い樹木です。
日本海側は鳥取県以北、太平洋岸は茨城県以北で、庭植えで栽培できます。
・品種選び
ハマナスには、花色や咲き方の違う品種が多く知られます。
白花一重咲きの「シロバナハマナス」、
白花八重咲きの「シロバナヤエハマナス」、
八重咲きの「ヤエハマナス」などがあります。
ハマナス、雪にも映える
■植え付け時期と場所
・植え付け
ハマナスの苗は、11月中旬~3月頃に植え付けます。
やや深めに穴を掘り、腐葉土や堆肥を多めにすきこんで、保水性を増します。
植えつけたら、たっぷりと水を与えます。
・植え付け場所
砂地に自生している果樹ですが、
意外なことに庭植えでは肥沃な土が適しています。
日当たりを好む反面、暑さには弱いので、
夏に気温の上がりすぎる場所は避け、
風通しのよい涼しい場所を選びましょう。
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方と収穫
「自然樹形」に近い「株立ち仕立て」に仕立てます。
株元からシュート(若くて勢いのある太い枝)が伸び、
枝分かれしてその先に花を咲かせます。
剪定は12月~2月に行い、混み合った部分や枯れた枝、
細い枝を間引き剪定し、内部の通風と日当たりを良くします。
表面が木質化(木の表面のようにゴツゴツした感じ)した、
古い枝は根元から切り落として更新し、
伸びすぎた枝は先を切り戻して、花芽のつく新梢を伸ばしましょう。
あまり短く切り詰めすぎないように注意します。
・施肥
1月~2月に、堆肥に鶏糞を混ぜたものをスコップ1~2杯施します。
9月には、リン酸とカリ分の多い化成肥料を1~2握り施します。
・収穫
ハマナスの実は8月下旬~10月上旬に収穫できます。
ハマナスの実はローズヒップとも言われ、近年注目されています。
赤く、弱い甘みと酸味があり、ビタミンCが豊富に含まれています。
生で食べたり、ジャムや果実酒に利用します。