アンズの花と実、どちらに重きをおくかで剪定が変わります
アンズは剪定の時期や方法を間違うと実がならないことがあります。
正しいアンズの剪定方法はどのような方法なのでしょうか?
■アンズの剪定方法は?
1.アンズの性質
アンズは葉芽と花芽が別々で、新梢は葉芽から発生します。
アンズの花芽はずんぐりとした形をしています。
アンズの花芽は、前年の夏に新梢の根元に作られます。
春に新梢が伸びて根元に花芽が作られ、
冬を越して春に開花し、実をつけるというサイクルです。
アンズの花は葉が伸びる前に咲き、桜のように美しいものです。
花を楽しむのであれば、たくさん花が咲いている方が嬉しいです。
しかし、大きくて味の良いアンズの実を楽しむためには、
アンズの花は多すぎてはいけません。
アンズの剪定の方法は、
花を楽しむのか実を楽しむのかによって、
少し方法が違ってきます。
2.花を楽しむ剪定方法
アンズの花を美しく咲かせるためには、
葉がしっかりと茂り、栄養を蓄える必要があります。
花を楽しむ剪定は、12月中旬~2月に弱剪定を行います。
夏季に枝が混んでいる場合、間引き剪定を行います。
夏になるとアンズの葉がたくさん茂ってきますが、
このとき、葉を剪定しすぎないようにします。
実が美しく、ジャムや果実酒で楽しめます
3.実を楽しむ剪定方法
アンズは10㎝程度の短い枝にたくさんの実がなります。
剪定は、短い枝をたくさん出させるようにします。
剪定時期は落葉時期の冬、12月中旬~2月がよいでしょう。
勢いよく伸びた徒長枝を根元から切り落とします。
夏、茂りすぎている部分は、軽く間引き剪定します。
また、古い枝にも実が付きません。
3年以上たった古い枝は切り落としましょう。
4.アンズの仕立て方
アンズは高木に育ちます。
高くなりすぎてから先端を切り詰めると、樹を傷めてしまいます。
早くから、3~4m程度にとどめるように管理していくとよいでしょう。
仕立て方は、変則主幹形がむいています。
模様木仕立て
5.鉢植えの剪定
アンズを鉢植えで育てるのであれば、樹の高さは鉢の3倍までにします。
高すぎると倒れやすくなるためです。
鉢と同じ高さで一度切り詰め、模様木仕立てにします。
その後は、徒長した枝や3年以上たった古い枝を切り落とす、
間引き剪定を落葉期に行います。
■参考
・アンズの育て方 庭植え|人工授粉で結実を確実に栽培
・アンズの育て方 鉢植え|剪定で収穫を増やす
・アンズ 実がならない