スモモ、色がきれいに変わって行きます
スモモが大きく育ち、花が咲いたのに実がならない、
スモモの実が付かなかった理由は何でしょうか?
■スモモの実がならない理由は?
1.受粉ができていない
ニホンスモモはほとんどが自家不結実性です。
1本では結実せず、花が咲いても実がなりません。
花粉が多いサンタ・ローザと、
開花時期が近い大石早生やソルダムなどの組み合わせで、
近い位置に樹を植えると結実するはずです。
ウメやアンズなどでも構いません。
スモモは花にあまり蜂などの昆虫が寄ってきません。
実付きが悪い時は、人工授粉を行った方がよいでしょう。
2.開花時期の温度が低い
スモモの開花時期は3月~4月で、遅霜に合う可能性が高い季節です。
寒い地域では開花時期の遅い品種を選ぶか、
鉢植えにして霜に当たらないように管理します。
花粉の多い授粉木を植えると良いです
3.前年のお礼肥が足りない
スモモは1つの節に3個の花芽が付きます。
その分、栄養分が必要になります。
スモモはもともと生理落果の多い果樹で、
花が咲いても50~70%が生理落果します。
結実時期に樹に残っている栄養分が足りないと、
生理落果はもっと多くなります。
予防するには、収穫後のお礼肥を充分与えることです。
お礼肥を与えることによって樹に貯蔵される栄養分が多くなり、
翌年の生理落果の量を減らすことができます。
4.土が肥えすぎている
土の肥料で、とくに窒素成分が多いと樹の発育がよくなり、
枝の発育に養分がとられて生理落果の原因になります。
樹がまだ若い時期から、
窒素成分を控えた元肥を与えるようにしましょう。
5.剪定をしすぎた
スモモは樹が大きく育つ品種です。
樹形を保つために若木の時から強めの剪定を行うと、
その分枝が多くなります。
枝が多いと、新梢や葉に養分がとられ、
幼果の生長時期に栄養が足りなくなります。
剪定は、間引き剪定を中心に行うようにしましょう。
6.日照時間が足りない
果実が育つ時期は6月で、日照時間が少ない傾向にありあます。
日照時間が少ないと、
光合成による養分精製が足りなくなって落果しやすくなります。
植える時は日当たりのよい場所を選び、
冬の剪定では込み入った枝を間引いて、
木の内側に日光が入りやすい状態にしましょう。