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アザミウマ 生態と対策

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アザミウマ防除ハンドブック―診断フローチャート付 価格¥2,376(税込)
*こちら1冊で、アザミウマの防除がよくわかります。


アザミウマは、
アザミウマ(総翅)目(Thysanoptera)アザミウマ科の、

ミナミキイロアザミウマ(学名:Thrips palmi)
ミカンキイロアザミウマ(学名:Frankliniella occidentalis)
ヒラズハナアザミウマ(学名:Frankliniella intonsa)
ダイズウスイロアザミウマ(学名:Thrips setosus)
ネギアザミウマ(学名:Thrips tabaci 別名:ネギスリップス)

に属する昆虫の総称です。


[アザミウマ 生態と対策]


■アザミウマ類 被害

アザミウマ類の成虫と幼虫は、口針で表皮に穴をあけます。
つぎに唾液を注入し、中の組織を破壊します。
破壊した組織などを吸汁します。

そのため被害症状は、加害された場所により異なります。

未展開葉では、吸汁されていなければ、
展開するべきところが展開せず萎縮葉になったり、
一部がひきつって奇形葉になります。

展開葉で吸汁されると、組織が破壊吸汁され、
残された表皮がレンズ様になり、
破壊された組織の空隙がシルバリング(銀葉化)します。

シルバリングとは、銀白色に光って見えることです。

ダイズウスイロアザミウマ、ネギアザミウマ、
ヒラズハナアザミウマ、ミカンキイロアザミウマは、
トマト黄化壊疽ウイルス(TSWV)を媒介します。

ミカンキイロアザミウマ、ヒラズハナアザミウマは、
開花すると子房に産卵し、
産卵した部分が果実になると、
白ぶくれの原因になります。


■アザミウマ類 寄主作物

[ミナミキイロアザミウマ 寄主作物]
寄主範囲は22科79種といわれていますが、
主な作物は以下の通りです。

ナス科:ナス、ピーマン、ジャガイモなど
ウリ科:キュウリ、メロン、スイカ、カボチャ、ニガウリ、トウガンなど、
マメ科:インゲン、ソラマメ、ダイズ、クローバーなど
ヒルガオ科:サツマイモ、アサガオ
サクラソウ科:シクラメン
キク科:キク

[ミカンキイロアザミウマ 寄主作物]
寄主範囲が59科219種と言われています。
主な作物は以下の通りです。

ナス科:ナス、ピーマン、トマトなど、
ウリ科:キュウリ、メロンなど
バラ科:イチゴ、バラ
キク科:キク、ガーベラ、レタス
ナデシコ科:カーネーション、
リンドウ科:トルコギキョウ、、
サクラソウ科:シクラメン
ヒユ科:ホウレンソウ
果樹類: ミカン、ブドウ

[ヒラズハナアザミウマ 寄主作物]
ナス科:ナス、ピーマン、シシトウ、トマト
バラ科:イチゴ、ばら
ウリ科:メロン
キク科:キク、ガーベラ
果樹類: ミカン、モモ、ブドウ

[ダイズウスイロアザミウマ 寄主作物]
ナス科:ナス、トマト、ジャガイモ
ウリ科:キュウリ
マメ科:インゲン   他

[ネギアザミウマ 寄主作物]
ヒガンバナ科:ネギ、タマネギ、
ユリ科:ニンニク
ナス科:トマト、ナス、
ウリ科:キュウリ、
アブラナ科:キャベツ
花卉類:キク、カーネーション、バラ
果樹類:ウンシュウミカン       他


azamiuma (2).jpg


■アザミウマ類 生態

[ミナミキイロアザミウマ 生態]
両性生殖と単為生殖をする種です。
産卵は主に葉や果梗などの組織内にします。

幼虫は2齢を経て土中で蛹になる。
成虫は近紫外線波長を吸収する白色や青色によく誘引されます。
休眠しません。

南西諸島以外では野外での越冬は困難です。
南西諸島以北ではハウスなどの施設が主要越冬場所です。

施設では栽培期間中繁殖し、翌春以降の換気のタイミングで野外に分散します。
したがって、施設栽培地帯の露地では発生が多くなります。

施設への侵入は、主に被害苗の持ち込みや野外からの飛び込みがあります。

[ミカンキイロアザミウマ 生態]
暖地では成虫も幼虫も越冬可能な種です。
圃場周辺の雑草が発生源になります。

主な寄生部位は、開花中の花です。
幼虫は2齢を経て土中で蛹になります。

成虫は青色やピンク色によく誘引されます。
成虫は飛翔能力が低く、風に乗れれば長距離移動が可能です。

[ヒラズハナアザミウマ 生態]
両性生殖と単為生殖が可能な種です。
冬季休眠します。
発生は早春~晩秋にかけて多くなります。

主な寄生部位は花ですが、ナスは葉にも寄生します。
卵は主に葉肉や葉脈内に産みつけられますが、
トマトは開花したときの子房や花弁や柱頭などに産みつけられます。
幼虫は2齢を経て蛹化します。

[ダイズウスイロアザミウマ 生態]
両性生殖と単為生殖が可能です。
露地栽培は8~9月に、
施設栽培は4~5月に発生が多くみられます。

産卵は主に葉の組織内にします。
幼虫は2齢を経てから土中で蛹化します。


[ネギアザミウマ 生態]
タマネギやニンニクのほかに、
雑草にも寄生しつつ、成虫も幼虫も越冬できる種です。


■アザミウマ類 対策

多発時は薬剤防除が必要ですが、
薬剤抵抗性が付きやすいので、同一系統の薬剤の連用は避けて防除します。

●物理的防除
・どの種もシルバーマルチなどで畝を被覆すると、成虫の侵入防止効果が高いです。
・誘引される色の粘着テープなどを利用し、成虫を捕獲します。

span style="color:#bf0101;">●生物的防除<
アザミウマ類の天敵を利用した生物農薬があります。
生物農薬は在来種を利用したものと、そうでないものに分かれます。
在来種は露地栽培で使っても何ら生態系に問題を起しません。

[生物農薬 在来種]
タイリクヒメハナカメムシ(Orius strigicollis Poppius)が
有効成分のアザミウマ類の防除剤です。
「タイリク」「オリスターA」「リクトップ」「トスパック」などが売られています。

日本のハナカメムシ類は7種いますが、
タイリクヒメハナカメムシは、この7種の中でも休眠が浅く、
冬季の短日条件下でも働きます。

タイリクヒメハナカメムシは、高温時期は、より活発に働きます。

タイリクヒメハナカメムシ以外にも
沖縄在来のアリガタシマアザミウマ(学名:Franklinothrips vespiformis)もいます。

[生物農薬 外来種]
ククメリスカブリダニやスワルスキーカブリダニがいます。

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