ウメの実りは嬉しいですね
ウメ(梅)の実は梅干しにしたり、ウメシロップにしたり、
リキュールにしたりと、いろいろと活用範囲が広いですね。
家庭で育てると、農薬などの心配もなく、安心して利用できます。
育てやすく、花も実も楽しめるので、ぜひ育ててみたい果樹です。
■ウメの実がならない理由は?
早春の花を楽しんだ後は、さわやかな香りの果実が楽しみです。
でも、花があまり咲かなかったり、
ウメの実がなかなかつかないこともあります。
また、せっかく実が付いても、
収穫の前に木から落ちてしまうこともあります。
ウメの実が上手くならない理由はなんでしょう?
1.剪定の方法を間違えている
ウメの木は新梢の伸びる勢いが強く、
剪定を行わないと枝が混み合って風通しが悪くなり、
病害虫の発生の原因となります。
しかし、剪定の時期を間違えると、
余計に新梢が伸びる原因となり、花芽が付きにくくなります。
ウメの花芽が付く時期は7月~8月です。
花芽が付くのを確認し、花芽を切り落とさないように剪定すると、
次の年に花がたくさん咲き、実付きが良くなります。
2.冬に乾燥させ過ぎた
ウメの木を鉢植えで育てているときによく起こる現象です。
冬の寒さから守るため、
鉢を室内に取り込むと、土壌が乾燥しすぎてしまいます。
暖房で乾いた室内では、土に水を与えるだけでは水分不足となり、
蕾が落ちる原因になります。
暖房のきいた室内に置いているときは、土壌にたっぷりと水をやり、
日中には幹や枝に霧吹きをかけて充分に水分を与えます。
ウメは授粉樹があったほうがよく実ります
3.授粉木がない
ウメはほとんどが自家不結実性で、
一本植えているだけでは受粉することができず、
実がならない原因になります。
自家結実しやすい木も中にはありますが、
それでもやはり2本ずつ植える方が実の付きは良くなります。
受粉のために植える木は、同じ品種である必要はありません。
しかし、開花時期が同じものでないと、
受粉することが難しく、効果的ではありません。
また、同じ時期に花をつける品種でも、
周囲にあまり虫がいない環境であったり、
室内で育てている場合は受粉ができません。
このような場合は、自家受粉を行うと確実に受粉できます。
4.樹勢が強すぎる弱すぎる
葉の数が少なかったり、葉の色が悪いときは、
栄養不足によって樹勢が弱くなっている可能性があります。
樹勢が弱いと、実の付きにむらが出てきます。
樹勢が弱い時は、摘果してならす実を少なくし、肥料を多めに与えます。
冬剪定を強めにすると翌年の新梢の伸びが良くなります。
また、夏に水やりを多くすると樹勢が強くなり、
新梢ばかりが伸びて、実の付きが悪くなる原因となります。
剪定したウメの木
5.栄養が不足している
5月~7月の時期に開花時から幼果結実期に、
悪天候続き日照不足になると、果実が栄養不足になってしまいます。
また、窒素成分が不足すると、
少ない栄養分を枝と幼果で取り合うことになります。
結果的に幼果に送られる栄養分が不足してしまいます。
栄養不足になった実は落果してしまいます。
■参考
・ウメの育て方 庭植え|自家受粉品種で栽培を楽に
・ウメの育て方 鉢植え|仕立て方で高収穫に栽培
・ウメの木の剪定方法