パパイヤ、南国の果樹
パパイヤのみごとな結実
パパイヤ(英名:papaya)は、
中央アメリカ原産で、25℃が生育適温です。
そのため日本では、九州南部以南でなければ、
庭植えで栽培するのは難しいでしょう。
パパイヤの果実はビタミンA,Cを多く含む栄養食品です。
タンパク質分解酵素を含むので、
肉の下処理に使うと、肉質が軟らかくなります。
まだ青い未熟な果実を、野菜として食べる国もあります。
パパイヤは、株ごとに雌花、雄花、両性花が咲きますが、
自然交雑が多く、開花するまではどの花が咲く株か分からないので、
最初は複数本育てるほうが良いでしょう。
[パパイヤ 鉢植えの育て方]
■植え付け時期と場所
・植え付けと管理
4月~5月、化成肥料を2~3g混ぜた水はけの良い用土に、
根土ごと苗を植え付けます。
春~秋は屋外で、冬は日当たりの良い室内で管理します。
生長したら、大きな鉢に植え替えていきましょう。
パパイヤは株の寿命が短いので、
3年くらい収穫したら、実生で株を更新します。
・タネまき
パパイヤのタネまきは、5月~9月上旬に行います。
実の中にあるタネを取り出し、
よく水洗いして薄い皮を完全に取り除きます。
平鉢に蒔いて軽く覆土をして、
発芽するまで新聞紙をかぶせるなどして、
乾かさないように管理します。
2週間ほどで発芽するので、
発芽したら新聞紙は取り除きます。
本葉が出てきたら、3号ポットに鉢上げします。
赤玉土(小)6:川砂2:ピートモス2の、
割合で混合した用土を用います。
生長に合わせて、鉢を大きくしていきます。
イースター島の朝市で
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方と剪定
パパイヤはほとんど枝分かれしないうえ、
下のほうの葉は自然に落ちていくので、
剪定の必要はありません。
剪定をしなくても新梢が伸びて実がつくので、
スタンダード仕立てのようになります。
・水やり
水は十分に与えますが、用土が常に濡れていると、
根腐れを起こしやすいので注意します。
・施肥
5月、7月、9月に玉肥2~3個を施します。
パパイヤは生育旺盛で、生長と結実が同時に行われるため、
養分が不足すると実の質が悪くなります。
生長期には、微量要素を含んだ、
緩効性化成肥料を追肥してもよいでしょう。
・摘蕾と摘果
雌花が咲いたら、
雄花をこすりつけて受粉させます。
1鉢に2~3日ついたら、蕾も花も取ってしまい、
養分が分散しないようにしましょう。
・収穫
開花から4~6ヶ月たって、
果実が黄色くなったら収穫し、室温において追熟させます。
ただし、15度以下では追熟が進まないので注意します。