ビワの木は、どんどん大きくなりますが
■ビワ 小さく育てるには?
ビワ(枇杷)は、放っておくと大木になる樹木です。
しかし、ビワを一気に希望する高さまで強く切ってしまうと、
今まで暗かった場所に強い陽射しが当たることになります。
また、太い枝や幹をいきなり強く切ってしまうショックもあるので、
株に大きなストレスを与えてしまうことになります。
一気に樹高を低くするのはおすすめできませんので、
何回かの剪定で徐々に樹高を低くしていきましょう。
ビワの鉢植えは、実を収穫後の6月頃に植えかえしつつ剪定し、
庭植えは、花芽ができる前の9月に剪定します。
・1回目の剪定
抑えたい高さのあたりにある枝の中で、
今後主枝として育てる枝を2本選びます。
選んだ枝を仮主枝としておき、仮主枝のすぐ上にある枝と、
さらにその上にある枝、2節分の枝を切り落とします。
・2回目の剪定
前年に切った枝のすぐ上と、
さらに上にある枝を切り落とします。
これで、仮主枝と主幹の頂点との間に隙間ができ、
株の中心にも日がだんだんと当たるようになります。
紐などを使って誘引します
・3回目の剪定
主幹を、仮主枝のすぐ上のところで切ります。
主幹を切ることで、希望の樹高にまで下がったはずです。
仮主枝を地面と水平か、
それよりやや下向きになるように紐などを使って誘引します。
その後は、半円形に仕立てた場合と同じように、
主枝の先端や主枝自体を数年ごとに更新しながら育てていきます。
この剪定方法で樹高を低くすることにより、
株への負担を減らすことができ、
また毎年実をつけさせることも可能になります。
それまで放置していた時には、実がなりすぎてしまい、
1個1個の実が小さくなってしなっていた場合にも、
枝数を減らしていくことで1個の実に流れる養分が増やすことができます。
◎癒合剤を塗る
すでに株が立派に育った後での強い剪定となるので、
枝や主幹を切った後には、必ず癒合剤を塗っておきましょう。
癒合剤は木にとってのかさぶたのようなものです。
雑菌が入るのを防ぎ、切り口が塞がるのを促してくれます。
■参考
・ビワの育て方 庭植え|剪定と摘果でよい実を栽培
・ビワの育て方 鉢植え|摘蕾と摘果で甘い実に栽培
・ビワの木につきやすい害虫は?
・ビワの木がかかりやすい病気は?