アケビ結実
アケビは、日本の野山にも自生しているつる性の落葉果樹です。
丈夫で育てやすく、仕立て方も自由なため、
ガーデニングへの応用も幅広いです。
アケビの実は10月に収穫できますが、
季節を感じさせてくれる美しい紫色の果実です。
また、新芽は山菜として知られ、
おひたしや天ぷらなどで食べられています。
[アケビ 庭植えの育て方]
■栽培条件と品種の選び方
・栽培条件
アケビは寒さに強く、丈夫で、本州、四国、九州で栽培できます。
明るい半日陰の場所でもよく育ち、植え付け場所は特に選びません。
・品種選び
小葉が5枚のアケビ、小葉が3枚のミツバアケビ、
その2種の雑種と思われるゴヨウアケビなどがあります。
アケビは1本の木に雌花と雄花をつけますが、
自分の花粉では受粉しにくいため、
果実を実らせるためには、
他の品種を混植しなければなりません。
■植え付け時期と場所
・植え付け
寒さに強いため、12月~3月であれば、
どの時期でも植え付けできます。
直径・深さともに50cmの穴を掘り、
掘り上げた土の半量に、同量の堆肥、腐葉土、鶏糞、油かすなどを、
よく混ぜ、埋め戻します。
その上に何も混ぜていない土を埋め戻し、
アケビの根をよく広げるようにして植え付けます。
植え付けたら、水をたっぷりあげましょう。
その後も、アケビは極端な乾燥に弱いので、
夏の晴天が続く時期には、
毎日たっぷりと水を与えましょう。
・植え付け場所
適度に日当たりのよい場所を好みますが、
明るい半日陰の場所でも大丈夫です。
逆に、日当たりが良すぎて乾燥すると、良くありません。
水はけのよい肥沃な場所に植えると、良く育ちます。
アケビの花
アケビの雄花
■仕立て方と剪定から収穫まで
・仕立て方
アケビはつる性のため、ブドウと同じように、
「棚仕立て」「アーチ仕立て」[垣根仕立て」などができます。
・剪定
アケビの剪定は、12月~2月に行います。
どの仕立て方をするにしても、
植え付けから3年は支柱に巻きつかせません。
植え付け翌年の冬、ツルが巻きつく手前で切って誘引します。
その後も、ツルが巻きつく手前で切って、誘引していきます。
1年目の側枝は、伸びる前に切り、まっすぐな主枝を伸ばします。
4年目以降は、新しく伸びるつるは、
余裕がある場合はそのまま伸ばし、
それ以上広げたくない場合は、
7~8節目で早めに摘芯します。
・施肥
収穫後の11月に、1株につき配合肥料を150g施します。
肥料が多すぎると、徒長してつるばかり延びてしまうので、注意しましょう。
・摘蕾と摘果
実を多くならせすぎたり、
つるが混み栄養状態が悪くなったりすると、
翌年は雄花ばかりになってしまいます。
1か所にたくさん結実した場合は摘果して、
1か所あたり2個程度にしましょう。
・収穫
外皮が十分に色づいたら収穫します。
アケビといえば、裂果のイメージがありますが、
裂果するのは過熟の証拠なので、裂果する前に収穫します。