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キンカン 種の育て方

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キンカンを食べたら種から育ててみませんか? 


■キンカン 種の育て方

キンカンを食べた時、種なしの品種でなければ中に種が入っています。
この種を土に播き、キンカンを種から育てることは可能です。

少し時間はかかりますが、実をつけさせるのも夢ではありません。
ある程度まで育った後は、通常の株と同じ管理方法で育てることができます。
通常、7~10年くらいで結実します。

・種の採取
キンカンを生で食べた後、種を傷つけないように取り出します。
生の状態のものを包丁で切って取りだしても良いですが、
キンカンは実が小さく、包丁などで半分に切ってしまうと、
種まで切れてしまうことがあります。

できれば生食をして、口に残った種を取り出す方が、傷が少なくて済みます。
また、甘露煮など火を通してしまったキンカンの種は、
いくら形が残っていても使えません。

必ず生のキンカンから取り出すようにします。

取り出した種のキンカンは、表面のぬめりをとるようによく水洗いをします。
水洗いをした後は、キッチンペーパーなどで軽く表面の水気をふき取り、
後は陰干しをして乾燥させます。

キンカンが旬の時期と、種播きの適期にずれがあるので、
採取した種をすぐに播けない場合が多いです。

その場合は、乾燥させた種を封筒などの通気性の良い袋に入れ、
冷暗所で保管しておきます。


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この種からキンカンが実ります


・容器
種を播く時に使う容器は、3号~5号のプラスチック製のポットや、
同じ号数くらいの素焼き鉢やプラスチック製の鉢を使います。

浅い容器を使うと、根がすぐに底から出てしまいますし、
深いものだと発芽後に過湿になりやすくなるので、
一般的な深さのものを選ぶようにします。

・用土
市販されている種播き用の用土や、
バーミキュライトや小粒の赤玉土100%に種を播いても構いません。

一番簡単なのは、市販されている培養土を使うことです。
専用の土を使わないと発芽率が著しく落ちるというわけでもないので、
自宅で余ってる培養土があれば、それを使っても良いです。

・種播き
キンカンは寒さに弱く、寒い時期には発芽しません。
そのため、種播きの適期は3月~5月頃です。

用意した容器に種を播きますが、鉢を使う場合は底に鉢底石を敷いておきます。
その上から用土を8分目~9分目くらいまで入れます。

1つの容器に1粒~3粒の種を播いて土をかぶせたら、
全体が湿るように、じゅうぶん水を与えておきましょう。

・栽培環境
できるだけ日当たりの良い場所に置くようにします。
春に種を播いて発芽し、最初の冬になったら室内に取り込みます。

キンカンは少し寒さに弱く、発芽して2年目までは、
まだまだ株も小さく弱いので、寒さには要注意です。

霜が降りる頃になったら、室内に取り込みましょう。

暑さには比較的強いですが、まだ小さいうちは容器も小さく、
一日中光の当たる場所だと、すぐに土が乾燥してしまい、
水やりが1日1回では間に合わなくなってしまうことがあります。

その場合は、午後から明るい日陰になる半日陰の場所に置いて管理します。

・水やり
発芽するまでは、用土をあまり乾かないように注意します。
発芽した後は、土の表面が乾いたら水をたっぷり与えるようにします。

まだ小さい容器で育てているうちは、土の容量も少なく、乾きやすくなっています。
水切れを起こさないように注意しましょう。

・肥料
ある程度大きくなるまでは、追肥の必要はありません。
実がつくようになるまでは、3月~10月の生育期の間に、
緩効性の肥料を与えておけば十分です。

緩効性の肥料は、粒状のものでもOKですが、
玉状になっているものが、扱いやすく与え過ぎずに便利です。

肥料の種類にもよりますが、
だいたい1ヶ月~2ヶ月に1回くらいのペースで与えます。

肥料の成分は、窒素が多いものを与えていると、
枝葉ばかりが茂ってしまったり、害虫がつきやすくなったりとよくありません。
窒素・リン酸・カリが同等のものか、リン酸が少し多めのものが良いでしょう。


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花が咲くまで育ったら、もう実が収穫できるでしょう


・植え替え
育てている容器が小さくなり、容器の中で根がいっぱいになったら、
一回りか二回り大きい鉢に植え替えましょう。

容器の底から根が見えてきたり、土の表面に根が見えるようになってきたら、
根がいっぱいになっているサインですので植え替えます。
植え替えの時期は、3月~4月頃が適期です。

・冬越し
キンカンは寒さに弱いので、冬は室内に入れて管理しましょう。
室内でも、できるだけ日当たりの良い場所に置いて、よく日光浴させましょう。

冷たい風に吹かれたり、寒さに当たると、葉が落ちてしまうことがあります。
株が小さいほど、落葉によるストレスが大きくなり、枯れることが多くなります。
霜が降りる前に、必ず室内に取り入れるようにしましょう。


■病害虫

カイガラムシやハダニ、アゲハの幼虫などがつくことがあります。
特にアゲハの幼虫は、発見が遅れると葉を全部食べられ、
丸裸になってしまうことがあるので、春~秋にかけては注意が必要です。

■参考
・キンカンの育て方 庭植え|3月上旬に剪定して栽培
・キンカンの育て方 鉢植え|品種選びと防寒対策で大収穫
・キンカンの種類は?
・キンカン 実が落ちる理由は?
・キンカンの肥料