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ウンシュウミカンの育て方 庭植え|品種選び、剪定で毎年収穫

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ウンシュウミカン、色づく


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ウンシュウミカン、まだ青い実


ウンシュウ(温州)ミカンは、日本を代表するカンキツ類で、
温暖な日本の気候に適した果樹で多く栽培されています。

カンキツ類の中でも比較的寒さに強いほうなので、
関東地方より北であっても、
太平洋岸の温暖な地域では栽培することができます。
とはいえ、栽培適地は、房総半島以西の太平洋岸の暖地です。

ウンシュウミカンは樹高約3mの常緑樹なので、
庭の境界などに目隠し(スクリーン)として利用してもよいでしょう。


[ウンシュウミカン 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

栽培条件
ウンシュウミカンは他のカンキツ類に比べて耐寒性があり、
丈夫で育てやすく、日当たりがよくて水はけのよい土壌であれば、
特に土質も選びません。

・品種選び
ウンシュウミカンは早生種と普通種に大きく分けられますが、
最近では9月に収穫できる極早生種もあります。

早生種は寒さが厳しくなる前に収穫できるため、
比較的冷涼な地域でも栽培ができます。
「宮川早生」や「興津早生」などが代表的な品種です。

普通種は、早生種に比べると風味も味も良い品種が多いですが、
収穫が12月になる品種は寒さで収穫後の樹勢の回復が不十分になり、
1年おきに実つきが悪くなる隔年結果になりやすいです。
「大津4号」や「青島ウンシュウ」などが代表的な品種です。

家庭栽培には、比較的栽培が簡単な早生種の方が、お勧めです。

ウンシュウミカンは単為結果性が高く、
受粉しなくても結実するため、
受粉樹は不要で、1本だけで収穫できます。

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ウンシュウミカンの花


植え付け時期場所

植え付け
ウンシュウミカンの植え付けは、3月下旬~4月上旬に行います。

直径・深さ共に50cm程度の穴を掘り、掘り出した土の半量に、
同量の堆肥と鶏糞、ヨウリンなどを混ぜて埋め戻した後、
残りの土も埋め戻します。

苗の根鉢の1/3程度を崩し、長い根は切り詰めて整理します。
根を水に漬けて、十分に水を含ませておきます。
根を広げるようにして、深植えにならないように,
接ぎ木部分が地面からわずかに出るように植え付けます。
植えつけたら、周囲を軽く踏み固めます。

支柱を立てて苗を固定し、高さ50~60cmで剪定します。

残った土で土手を盛って水鉢を作り、
たっぷりと水を回し入れた後、
寒さや乾燥から根を守るために、
株元をワラや腐葉土などで覆います。

植え付け場所
庭の南側や西側の、日当たりがよく、
冬に寒風が当たらない場所に植え付けます。
水はけが良く、ある程度耕土が深い土壌を好みます。
粘質な土は避けましょう。


仕立て方剪定から収穫まで

仕立て方
主枝を3本にした、「開心自然形仕立て」が一般的です。

剪定
ウンシュウミカンは、植え付け後2年目の3月に最初の剪定を行います。

カンキツ類は、春・夏・秋の年3回、枝が伸びます。
ウンシュウミカンのような常緑果樹は、
剪定すれば葉を落とすことにもなるので、
落葉果樹に比べて、剪定は軽めにします。
混み合った部分の枝を間引いて、
樹の内部まで日が当たるようにする程度でよいでしょう。

1年おきに実つきが悪くなる隔年結果を防ぐため、
前年がたくさん実のついた「表年」だった場合には、
間引き主体の軽めの剪定(もしくは無剪定)にして花芽を確保します。

前年があまり実のつかなかった「裏年」だった場合には、
翌年に実をつける枝を発生させるために、
前年に伸びた夏枝や秋枝を切り返します。

施肥
3月に有機質肥料、6月と10月~11月に速効性の化成肥料を施します。

摘蕾摘果
1年おきに実つきが悪くなる隔年結果を防ぐため、摘果を行います。
生理落果が終わる7月下旬~8月中旬に行い、
葉25~30枚当たり1果になるよう、傷んだ実や小さい実、
上向きの実、1ヶ所に固まっている実などを取り除きます。

収穫
収穫は、果皮が緑色からオレンジ色に色づいたら行います。
ただし、早生種のなかには、
果皮に青みがあっても熟している品種もあるので、
カタログ等でよく確認をしておいてください。
収穫するときは、霜が当たる樹の上部や外側の果実から先に、
収穫していくようにしましょう。

ウンシュウミカンの花芽分化の時期は1~3月で、
遅くまで果実をつけておくと養分がとられて、
花芽のつきが悪くなります。

収穫期が12月になる普通種の場合でも、
遅くてもお正月までには収穫を終えるようにしましょう。

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