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イチジクの育て方 庭植え|オイリング作業で収穫を早めて栽培

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イチジク、シンボルツリーとしても人気


イチジクは、花を咲かせずに実をつけるとされ、
「無花果」という漢字を当てられていますが、
実際には目立たないですが花を咲かせています。

日本には江戸時代初期に伝わりました。
挿し木で簡単に増やせ、栽培に手間がかからず、
実つきもよいことから、広く植えられるようになりました。

イチジクの実には、ビタミンだけでなく、
消化を促進する酵素が含まれていて、健康に良いとされています。
生食や干果、甘露煮などで食されますが、
酵素をそのまま取り入れたいときは生食しましょう。


[イチジク 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
イチジクは寒さに強いですが、
冬の最低気温が-9℃以上は必要です。
関東以南の太平洋側が、栽培に適しています。

・品種選び
イチジクの品種は、下記の3種類があります。

 夏果専用種...6月下旬~7月下旬に成熟
 秋果専用種...8月下旬~10月下旬に成熟
 夏秋兼用種...栽培の仕方で夏と秋どちらにも成熟

夏果は成熟が梅雨の時期と重なるため、果実が腐りやすいです。
家庭での栽培は、秋果専用種か夏秋兼用種を選ぶと良いでしょう。


植え付け時期場所

・植え付け
イチジクの植え付け時期は12月~3月が一般的ですが、
寒冷地では3月中旬~下旬が良いでしょう。

太い根や、折れた根を切り、根を良く広げて植えつけます。
支柱を立て、50~60cmの高さに剪定します。
このとき、芽と芽の中間できるようにします。

植え付け場所
排水性と保水性がともによい、肥沃な土地を好みます。
日当たりが良く、風当たりの少ない場所が最適です。
丈夫なので、極端に乾燥する場所でなければよく育ちます。
雨が降った後に水溜りができるような場所は避けましょう。


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家庭栽培のイチジクは、甘みが違う


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
イチジクは樹勢が強いため、どのような仕立て方をしても、
ほぼ花芽がつくので、自由に樹形をつくることができます。
なかでは、「一文字仕立て」と「ゴブレット仕立て」が一般的です。

一文字仕立ては、
地面に対して平行になるような2本の主枝を誘引し、
その主枝から結果枝を立てます。

奥行きは出さずに平面になるように仕立てるので、
スペースがない庭に最適です。
主枝は地面から40~50cmの高さにし、
結果枝の先もせいぜい2m程度なので、収穫も楽です。

ゴブレット仕立ては、
名前のとおり杯の形をした樹形で、
主枝を作らずに枝を杯状に仕立てます。
枝の内部にまでよく日が当たるのがメリットです。

・剪定
イチジクの選定は1月~2月に行います。
前年に伸びた枝は、2~3芽残して切ります。
また、込みあった部分の枝は、
株の内側に向かって伸びる枝を切って整理します。

4月~5月になったら、枝が込み合っているところを剪定し、
日当たりと風通しが良くなるようにします。

・施肥
イチジクは樹勢が強く、ぐんぐん育ちますので、
肥沃な土地を好みます。
植え付け時と収穫後には、
有機質肥料を株の周囲の土に混ぜ込んでやりましょう。

摘蕾摘果
毎年果実を楽しむために、
1枝に3~5果を目安に摘果をします。
発育の悪い小さな実、形の悪い実、
病気や害虫の被害にあった実などを中心に取ります。

・収穫
実の先端が割れると、熟したサインです。
イチジクは追熟するより、
木で十分に熟させた方が格段においしくなります。

実を早く熟させたいときには、「オイリング」という作業で、
1週間ほど早く収穫できるようになります。
実の先端が赤くなってきたら、
サラダ油などの植物油をストローを使って1~2滴挿します。

イチジクの果実からは乳白色の汁が出ますが、
この汁にはたんぱく質を分解する酵素が含まれているので、
手がかゆくなることがあります。
収穫時にはゴム手袋などをするとよいでしょう。

>>イチジクの苗を見てみる