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ウメの育て方 庭植え|自家受粉品種で栽培を楽に

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ウメ(梅)は厳しい寒さに耐え、
いち早く花を咲かせて春の訪れを告げることから、
「百花の魁(さきがけ)」とよばれ、
多くの人々に古来から愛されてきました。

奈良時代以前は、「お花見」といえば、
サクラではなくウメだったそうです。
今でも、湯島天神や隅田公園など、
ウメの名所があちこちにあります。

ウメは花を愛でるだけでなく、実は梅干に加工され、
私たちの生活になくてはならないものになっています。
寒さに強く、栽培はそれほど難しくないため、初心者にもお勧めです。 


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ウメは花も楽しめます


[ウメ 庭植え育て方]

栽培条件品種選び方

・栽培条件
日当たりが良く、通気性と水はけの良い、肥沃な土壌を好みます。
日陰で湿気が多い場所では、徒長枝が多くなり、
花芽もつきにくくなるので避けます。

冬暖かい地方では実つきが悪くなりますが、
全国で育てることができます。

・品種選び
ウメは、同じ品種の花粉では受精しないものが多いので、
自家受粉する品種を選ぶと管理がたいへん楽です。
自家受粉する品種には、甲州最小竜峡小梅花香実などがあります。

自家受粉しにくい品種では、
相性の良い別の品種のウメを混植する必要があります。

梅干用梅で名高い南高や豊後は、自家受粉しにくい品種です。


植え付け時期場所

・植え付け
ウメの苗は冬に出回るので、購入したらすぐに植えつけましょう。
一般的に1月~2月が適期ですが、寒冷地は2月~3月に植え付けます。 

接ぎ木部分がしっかりとしていて、
丈夫そうな苗を選ぶことがポイントです。

・植え付け場所
ウメは、品種にもよりますが、
剪定をしないでいると樹高が6~10mにもなります。
ある程度の広さのある場所に植えつけましょう。

日当たりが良く、水はけの良い場所が適しています。


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ウメの実の熟していく色も美しいです


仕立て方剪定から収穫まで

・仕立て方
主幹の長さを60~90cmとして、主幹から出ている主枝を2~4本に立てる、
樹形の開心自然形仕立てが最も一般的な仕立て方です。 

ある程度の広さを必要とします。

主幹形仕立ては、主枝から出る強い側枝を剪定しますが、
主枝の処理が悪いとどんどん上へ伸びていってしまうので、注意します。

・剪定
ウメの剪定は、夏季(6月~7月)と冬季(12月~1月)に行います。

夏季の剪定では、木の内側の徒長枝を間引いたり、
混みあっている部分の枝を根元から切って、
日当たりと風通しを良くします。

冬季の剪定では、混みあった部分の枝を切り、
新梢は先端を1/3程度切り返すと、短果枝ができて、
実を多くつけるようになります。
>>ウメの木の剪定方法

・施肥
元肥として、植え付け時に有機質肥料や堆肥をすき込んでおきます。

その後は、花が終わった後の3月~4月と、収穫後の7月~8月に、
遅効性の化成肥料や有機質肥料を追肥として与えます。

10月になったら、株から50cmほど離れたところに、
堆肥や有機質肥料をすき込みます。 

・受粉
ウメには、自家受粉する品種と、自家受粉しにくい品種があります。
南高や豊後、白加賀など、自家受粉しにくい品種の場合は、
相性の良い他品種を混植します。

花と花を直接つけて受粉する、人工授粉を行うと、確実に受粉します。

・適蕾と適果
結実数が多すぎると実が大きくならないため、
余分な果実を摘果します。

4月までにある程度の数が生理落果する(自然に落ちる)ため、
それが終わった4月下旬~5月上旬頃に摘果します。

5~10cm間隔に1果を目安に摘果します。 
傷があったり、病虫害の影響があるもの、形の悪いものを除き、
できるだけ大きな実を残すようにします。

小梅の場合は摘果する必要はほとんどありません。

・収穫
6月中旬~下旬が収穫期です。
利用目的に応じて、収穫期を調整します。

梅酒用にはまだ硬く青い段階で収穫し、
梅干用には黄色く色づき始めたものを収穫します。

>>ウメの苗を見てみる